みなさんこんにちは、Mijitaです。
今日はスペイン語試験、DELE B2に合格するための対策方法をご紹介したいと思います。
私は2か月ほど前、2021年7月にDELEのB2を受験した際は、前回の記事で紹介したPreparación al DELEのテキストを中心的に使って対策しました。
結果は下の画像の通りです。

読解 | 17.36点/25点 | 69.44% |
作文 | 16.04点/25点 | 64.16% |
聴解 | 15.83点/25点 | 63.32% |
面接 | 24.13点/25点 | 96.52% |
読解・作文 合計 | 33.40点/50点 | 66.80% |
聴解・面接 合計 | 39.96点/50点 | 79.92% |
合計 | 73.36点/100点 | 73.36% |
この記事では、一番点数が高かったスピーキング(面接)対策について書いていこうと思います。
DELEの構成・レベル
上の表の通り、スペイン語試験DELEは、A1-C2の全レベル「リーディング」「ライティング」「リスニング」「スピーキング」の4つのパートで構成されています。
初級 A1-A2
中級 B1-B2
上級 C1-C2
というレベル分けです。
なので今回受験したB2は中上級レベルにあたり、英検でいうと準1級ほどらしいです。

合格点
各パートの満点が25点で、4パート合わせて100点満点です。
それぞれリーディング&ライティングの合計で60%、リスニング&スピーキングの合計で60%以上が合格点になります。
そのため、リスニング&スピーキングのパートが得意で仮に80%取れたとしても、リーディング&ライティングのパートで50%だと、合格することはできません。
なので、全てのパートにおいてバランス良く点数を取ることによって合格することができます。
この点に注意してください。
B2面接パートの構成
B2の面接(=スピーキング)は、3つのTareaに分かれています。
実際にの面接の時間は20分間ですが、その前に個室で別途20分間、事前準備をする時間が与えられます。(辞書・ノート等の使用禁止)
Tarea 1
教育・生活習慣・環境問題など、ある一つのテーマに対し問題提議がされ、それに対する6人の意見に対し、自分が考える利点・欠点を3〜4分でスペイン語で説明する問題です。
その後、そのテーマに関する面接官からの数問の質問に答えます。Tarea1は全体で6-7分ほどです。
Tarea 2
ある写真を見て、どういう状況なのかを説明する問題です。
2分間ほどかけて説明します。その後面接官からまた数問質問され、Tarea 2でかかる時間は合計で5-6分です。
Tarea 3
このTareaだけは、準備時間が与えられません。その場で、数問の質問が書かれたラミネート(コロナ禍以降7月時点では、パソコンの画面に変わりました)を見せられます。(その場で読む時間を与えられます)
例えば「あなたの国ではこれらの電化製品(テレビ・ラジオ・スマホ…)の中でどれが一番使われていると思いますか?」などが書かれているため、簡潔に答えます。
その後、(たとえば)同じ質問に対する、スペインでの結果を表したグラフを見せられます。
それに対して、どういう点が興味深いか、どういう点が自分の意見と一致しているか、などを話します。
具体的対策方法
Tarea 1
面接の前の20分間の事前準備の時間に、スタッフからTarea 1のラミネートを2種類渡されるため、できる限り早くどちらのテーマにするか選びます。
選ぶ時間も20分間に含まれるため、じっくり選んでいると、用意をする時間がなくなります。
私が2021年7月に受験した時は、車とバイクのレースに関しての問題か、宇宙飛行に関しての問題から選ばないといけなくて、両方とも全く自分に馴染みのないテーマだったため、「え、どっちにしよう。。どっちの方が答えやすいだろう🙄」とそれぞれのラミネートのいくつかの文章を確認するのに思ったよりも時間がかかり、用意する時間が減ってしまったのをすごく後悔したため、皆さんはすぐにテーマを選ぶようにしてください。
ポイント1
は、6人分の意見が書かれたラミネートを読み、それぞれの利点・欠点とその理由を一言でメモすることです。面接中にずっとメモを見て読み続けることはできないため、一言で書いておくことが大事です。
私は面接中に一瞬で見て答えられるよう。あえて日本語で一言でメモ書いていました。(単語はスペイン語でメモ)
スペイン語でメモを書く練習もしましたが、私の場合、スペイン語で書くと面接のときに自分の書いたメモをそのまま言ってしまう癖があったため、あえて日本語で一言だけ書くことにより、面接中に1秒以内で自分の書いた内容を思い出し、メモを読み上げることなく、話すことができたからです。
このTarea 1が一番重いため、準備時間でTarea 2よりも時間をかけて用意をすると良いと思います。
ポイント2
ただひたすら意見を述べるのではなく、論理的に話すことです。
「この意見については~で、この意見については~で・・・」とダラダラ話すのではなく、
①イントロ
「まず、こんにち問題になっている○○というテーマにおいて、4人の提案を選んだので、今からそれらについて言及したいと思います」など、今から何を話すかを述べる。
②ボディ
「最初に、○○という提案についてですが、~~というメリットがあると思います。なぜなら~~だからです。しかし、~~というデメリットもあります。次に、○○という意見には、~~という利点もある一方、~~という点に注意しないといけません。3つ目は~~・・・、最後は~~・・・。」など、En primer lugar, ….por último等の連結詞を使い、答えていきます。
③結論
「よって私は~~が大事だと思います。」など、ボディで話した4つの意見をふまえて、自分の意見を完結に伝え、終わります。これに関しては面接官から質問されるため、長々と話す必要はありません。むしろ3~4分ですべて話さないといけず、あまり時間をオーバーしたくないため、一言で良いです。
ポイント3
B2レベルで求められる文法・表現を使うことです。
B2だと、基本的なすべての文法が使えることが前提です。
そのため、接続法や連結詞を使えるというアピールが必要です。(たとえば、「~によって」はporだけではなく、acausa de とかdebido aなどより複雑な表現を使うなど。)
Tarea 2
Tarea 2も事前準備の20分間のうちに、何を言うかを予め考えることができます。
ポイント1
Tarea 1で書いたポイントと同様に、目に入ってきた情報をとりあえず言っていくのではなく、まず全体描写を説明し、その後に細かいことを説明していきます。
下の写真を例に考えてみましょう。

DELEの写真ではアジア系の人が出てくることは稀ですが、今回はこのランダムに見つけた写真を使って説明します。
まず、おおまか描写説明。「雨の中、自転車に三人乗りをして車道を走っている少女がいる。見たところによると、辺りには○○などもあり、彼女らの恰好からも家の周辺だろう。」など、大雑把にどういう人たちがいるのか、そしてどういう場所が描写されているのかを話す。
そのあとは、人物説明。「黒髪ストレートの一番手前の少女は、白いタンクトップと青い短パンをはいていて、恰好が隣の子ととても似ている。外見も似通っているので、おそらく姉妹だろう。二人とも雨の中でも笑顔なので、明るい性格かもしれない。自転車をこいでいるボーダーの服の少女は、他のふたりに比べて背が高いため、長女だろう。」
みたいな感じで、写真に写っている2~3人をピックアップして外見の描写、そして彼らの関係性、仕事の推定などをする。
次に、何が起こっているのかを説明。「雨の中自転車に乗っているため、おそらく3人で公園からの帰宅途中に突然雨が降り始めたのだろう。でも、彼女たちの表情から、楽しんでいるようにも見える。」
最後にこれから何が起こるのかを推測。「数分後家に着くが、到着するころには全身びしょぬれになっている。彼女は楽しそうに今日のできごとを母親に話すと思う。」
などなど。これは今私が思いついたことを書いただけですが、上のように、おおまかな描写説明→具体的な人物説明(外見と性格)→何をしているところかを説明。→これから起こる出来事を想定。
上記を説明することで、推測で使う表現、外見や性格を表す表現、現在進行形、未来形・・・など様々な文法を瞬時に使い分けることができるアピールをすることができます。
Tarea 3
Tarea 3は先ほど書いたように、準備する時間がありません。内容は上記をご覧ください。
ポイント1
自分が最初に想像した意見と、グラフの結果で一致しているところと違いを述べ、それらを理由を伝えます。
たとえば食生活に関してのアンケートを見せられ、まず自分の意見を述べ、そのあとにスペイン人の食生活に関するアンケート結果のグラフを見せられたとします。
「私が言ったデータと、スペインで行われたこのアンケート結果は、~~という点で一致しています。なぜなら日本・スペイン両国ともに~~だと思うからです。一方で、○○%のスペイン人がフルーツを食べるという結果に驚きました。スペインでは特にオレンジやスイカなどのフルーツが夏に収穫されるためだと思います。・・・○○%の人々が~~という結果はとてもすばらしいと思います。なぜなら~~だからです。しかし、このアンケートがもし日本で行われていたら、○○な結果になっていたと思います。」
こんな感じです。
このTareaは「Me ha llamado mucha la atención que…」など接続法が使い放題なので、もし他のTareaで接続法が使う機会がなかったとしても挽回することができます。
また、「もし~~だったら~~だっただろう」という接続法の過去完了+直説法の過去未来完了(si hubiera + 過去分詞, habría+過去分詞)の文法もアピールすることができるので、ポイントの稼ぎどころだと思います。
注意点・全体のポイント
最後に3つのTareaに共通して言える注意点・ポイントをお伝えしたいと思います。
1.B2レベルの文法・表現を意識的に使う
もし仮に流暢に話せても、簡単な単語や文法(たとえば直説法の現在形のみ、など)だけしか使わないと高得点は狙えません。接続法やconectores(まず(para empezar)、第一に(En primer lugar)など)を使えるようにしましょう。
ちなみに私はこの本を持っていますが、「しかし」「~なので」などの様々な表現や、DELEで使えそうなフレーズがたくさん載っているので、おすすめです。
2. 表現のバリエーションを増やす
日本語だと「~と思います。○○だからです。また、~は~~だと思います。なぜなら・・・」など多少同じ表現を繰り返すこともありますが、スペイン語は、同じ表現や単語を繰り返し何度も使うのを嫌う言語です。そのため、「私は~~と思う」と表現するのにCreo que…ばかり使っていると、ポイントアップにつながりません。フレーズのバリエーションを増やすのが大事です。
3. 面接官の言っていることが分からなかったら聞き返す
普段の会話でも、聞き取れないことはあると思います。ネイティブでもそういうことはあります。そのため、面接官の質問に対してわかったふりをして、全く質問とかけ離れた回答をするくらいなら「もう一度言っていただけますか?」「わからなかったので、別の言葉で言い換えていただけますか?」など、素直に聞いて良いと思います。私も試験中、一度聞き直しましたが、優しく別の聞き方をしてくださったことで、無事答えることができました。
4. 大きくはっきりと話す。
これはコロナ禍特有のことです。2021年7月に東京で受験した際、面接官はフェイスシールドをし、私はマスクをし、さらに私たちの間にはパーテーションがありました。
そして、面接官のほかに、同じ教室の後ろのほうで、点数を付けるもう一人の試験官がいました。
もし小さくもごもご自身なさげに話して、レベルの高い文法や単語を言っているのに、それをマスクのせいで聞き取ってもらえなかったら悲しすぎるので、そういうことがないよう、自信を持ってはっきりと話すようにすると良いと思います。
5. いろんな分野において語彙力を増やす。
私が7月に受けた際、Tarea 1を選ぶ際に、カーレースのテーマか宇宙飛行についてのテーマのどちらかから選ばないといけず、両方自分になじみのないものだったため少し焦りました。前回の記事でご紹介したPreparación al DELEの単語リストを完璧にするほかに、普段からいろんなカテゴリーの記事を読み、どんなテーマの問題が出されても対応できるようにすると良いと思います。
今日はDELE B2の面接パートの対策方法を紹介してみました。今後は別のパートの対策法もご紹介していきたいと思います。
それでは最後までお読みいただき、ありがとうございました!
Muchas gracias, ¡hasta pronto!♥
コメント
コメント一覧 (5件)
今度B2受けようと思ってるのでとても勉強になりました!
嬉しいです!!コメントありがとうございます😊
がんばってください!
[…] 私は実際にDELEのB2の口頭試験でも、ハリーポッターで出てきたこれらのフレーズを使って得点を上げることができました。(DELE B2面接合格のための対策方法の記事はこちら) […]
[…] 以前【面接編】スペイン語話者試験DELE B2 合格のための対策方法という記事で、DELE B2の面接(会話)パートの具体的対策方法をご紹介しました。「この記事を読んでB2に合格することができました!」とご報告くださる方も何人かいて、参考になりとても光栄です。 […]
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